呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
19 王子を蝕む呪い
 ――アレシュ様が死んでしまう!

 兵士たちが倒れたアレシュ様に気づく。
 バルコニーでの異変を察した兵士たちは、顔色を変えて騒ぎ出した。

「アレシュ様! どうなさいましたか!」
「いったいなにが……!」

 私から危害を加えられたと、アレシュ様は思ったはずだ。

 ――そんなつもりはなかったのに。

 なぜ、口づけだけで倒れたのか、私にもわからない。
 私が生まれた時に殺そうとした兵士、剣で切付けたロザリエ。
 アレシュ様は私を傷つけていない。
 
「どうしてっ……!」

 今まで、ここまでの絶望を味わったことがない。
 どんな辛い時もどこかに救いがあると信じてたのは、そうでなければ、生きていけなかったから。
 だから、泣かずにいようと決めて生きてきた。
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