呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
泣いてしまったら、自分が惨めで救われない存在だと認めてしまうような気がして――人前で、初めて涙がこぼれた。
私は自分を殺そうとしていない人でさえ、傷つけてしまうのだろうか。
泣いていた私に気づき、アレシュ様は手を伸ばし、涙に濡れた頬に触れた。
「私に触れてはいけません! 危険ですから……!」
アレシュ様が優しい緑の瞳で、私を見つめ、微笑んだ。
――どうして微笑むの?
私があなたを苦しめているのに。
ロザリエのように、私を嫌って罵倒し、お兄様みたいに冷たい態度をとってもおかしくなかった。
アレシュ様は私の手を握り直し、口を動かす。
「さわ……ぐな……。シュテファンを……呼べ……」
兵士たちはシュテファン様を呼ぶため、バルコニーから出ていった。
シュテファン様はバルコニーのそばで控えていたのか、すぐに現れた。
「兄上……!」
シュテファン様は倒れているアレシュ様のそばに駆け寄り、膝をつく。
バルコニーでなにかあったのだと、招待客たちは察したけれど、兵士たちはカーテンを一斉に閉めた。
「ゼレナ」
私は自分を殺そうとしていない人でさえ、傷つけてしまうのだろうか。
泣いていた私に気づき、アレシュ様は手を伸ばし、涙に濡れた頬に触れた。
「私に触れてはいけません! 危険ですから……!」
アレシュ様が優しい緑の瞳で、私を見つめ、微笑んだ。
――どうして微笑むの?
私があなたを苦しめているのに。
ロザリエのように、私を嫌って罵倒し、お兄様みたいに冷たい態度をとってもおかしくなかった。
アレシュ様は私の手を握り直し、口を動かす。
「さわ……ぐな……。シュテファンを……呼べ……」
兵士たちはシュテファン様を呼ぶため、バルコニーから出ていった。
シュテファン様はバルコニーのそばで控えていたのか、すぐに現れた。
「兄上……!」
シュテファン様は倒れているアレシュ様のそばに駆け寄り、膝をつく。
バルコニーでなにかあったのだと、招待客たちは察したけれど、兵士たちはカーテンを一斉に閉めた。
「ゼレナ」