呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 緑の制服を着た侍女が、一人だけ訪れた。
 侍女は気まずそうな顔で、アレシュ様から目をそらす。

「世話を頼んだはずだが?」
「風の宮にシルヴィエ様を入れると、誰も聞いていませんでしたので……」
「昨晩、俺がシルヴィエを連れて、自分の部屋へ入るのを侍女たちは見ていたが、あれは俺の目の錯覚か」
「私たちは王家に忠誠を誓っております。アレシュ様を殺そうとした敵国の皇女を世話するなど、とてもできません!」

 侍女の言葉に、私たちは驚いた。
 アレシュ様が帝国に暗殺されかけた。
 殺そうとしたのは、私であるという噂が流れていることを知ったのだった。

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