呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「い、いえ! そんなことをアレシュ様にさせるわけには……! 私どもがいたします!」
「いや。俺がやる。俺は一度従わなかった者に対して、同じ命令を下さない」
信用を失ったと感じた侍女は、呆然とその場に立ちつくす。
アレシュ様は怒らず、侍女に微笑み、優しい口調で言った。
「戻っていいぞ」
怒られるよりも、笑顔のほうがよほど堪える気がした。
「アレシュ様、待ってください。私の着替えや食事です。一緒に参ります」
「だが……」
「ちょうど王宮内を見て回りたいと思っていました。珍しいものばかりですし、昨晩のフルーツもとても美味しくて、後から、植えてみようと、種をとってあるんですよ!」
私の宝物となったフルーツの種を見せると、険しい顔をしていたアレシュ様が笑った。
「そんなにうまかったか?」
「ええ。オレンジの果肉、柔らかい白の果実……。甘くてジューシーで、私が育てた作物に、あれほど美味しいものはありませんでした!」
うっとりと両手を組み、昨晩の夜食を思い出す。
侍女は『思っていたのと違う』という顔をして、私を見る。
「いや。俺がやる。俺は一度従わなかった者に対して、同じ命令を下さない」
信用を失ったと感じた侍女は、呆然とその場に立ちつくす。
アレシュ様は怒らず、侍女に微笑み、優しい口調で言った。
「戻っていいぞ」
怒られるよりも、笑顔のほうがよほど堪える気がした。
「アレシュ様、待ってください。私の着替えや食事です。一緒に参ります」
「だが……」
「ちょうど王宮内を見て回りたいと思っていました。珍しいものばかりですし、昨晩のフルーツもとても美味しくて、後から、植えてみようと、種をとってあるんですよ!」
私の宝物となったフルーツの種を見せると、険しい顔をしていたアレシュ様が笑った。
「そんなにうまかったか?」
「ええ。オレンジの果肉、柔らかい白の果実……。甘くてジューシーで、私が育てた作物に、あれほど美味しいものはありませんでした!」
うっとりと両手を組み、昨晩の夜食を思い出す。
侍女は『思っていたのと違う』という顔をして、私を見る。