呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「シルヴィエ、よく似合っているな」

 扉を開けて入ってきたアレシュ様の手には、お茶とパン、オムレツ、山のようなフルーツがあった。
 銀の大きなトレイをテーブルに置く。

「緑のドレスか。ナタリー、気が利くな」
「アレシュ様の奥様になられた初日でございます。緑がよろしいかと思いました」
「色が決まっているのですね」
「これは、加護を受けた神々によって、色が決まる。火は赤、風は緑、水は青というように、神との繋がりを深め、力をより強めるためのものでもある」

 神との繋がりを深め、力を強める――そんな意味があったとは思わなかった。

「ですから、王宮内の色は、そこに住まう王族がの加護を受けた神によって異なります」

 それだけではなく、鳥のモチーフが多い気がした。
 鳥のモチーフが噴水、柱、扉などに多く使われている。
 こうすることで、アレシュ様が使う力が増幅されるということなのだとわかった。

「私を加護してくださっている毒の神様は、どちらにいるんですか?」
「今のところ、実体化したのは一度だけ。昨晩だけだ。ヴァルトルに追わせたが、途中で姿が消えた」
「そうですか……」
< 163 / 263 >

この作品をシェア

pagetop