呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「私の勘で、名前までは口にできません。ただ、アレシュ様は人気がありますから、シルヴィエ様を貶め、妃の座を狙う方は大勢いらっしゃいます。気を付けてくださいませ」
「……わかった」

 ナタリーは深く頭を下げ、部屋から出ていった。
 私が結婚した相手は、ドルトルージェ王国の第一王子で、お父様とラドヴァンお兄様が目障りだと思うほど優秀な方。

「俺のせいだな」
「いいえ。アレシュ様のせいではありません。私が妃として、ふさわしくないと思われたのでしょう」

 帝国側の振る舞いを考えたら、そう思われて当然のこと。
 お兄様たちが逃げた姿を見て、私がアレシュ様を殺そうとしたという噂も信憑性が増した。
 まだ私はこの国に嫁いだばかり――
 
「これから、アレシュ様の妻として、認めていただけるよう頑張ります」
 
 そして、帝国での扱いを思えば、少しも辛いと感じていなかったのだった。
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