呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 土の神の廟で食べた甘辛く鶏肉を揚げたもの、香味野菜がたっぷりのった蒸した魚、炒めた野菜に砕いたナッツが入った麺も美味しかった。
 うっとりと今まで食べたものを思い浮かべた。

「本当に何度、巡ってもいいですね」

 好き嫌いがなくて、本当によかった!
 神様ありがとうございますと、祈りを捧げるほど、旅を楽しんでいる。
 そして、今回は水の神の廟。
 水の神は癒しの神。
 その加護を期待してのことだと思う。

「民たちはとても信心深いのですね。神々から加護を受ける王家を敬う気持ちもわかります」
「そうだな。だからこそ、ドルトルージェの王族は、民に安心を与えるのが、一番の役目としている」
「民に安心を……」
「神々が王族に特別な力を与えたのは、この地を守るためだ」
「では、私の力も人を守るために使えますか?」

 傷つけるしかなかった私の力。
 この力が、人の役に立つのであれば、どんなにいいだろう。

「もちろんだ。数百年前になるが、王立医療院を作ったのは、毒の神の加護を受けた者だ。シルヴィエもそちらに力を注ぐといいかもしれない」
「アレシュ様が治療に行った場所ですね」

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