呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
25 私の力
「シルヴィエ様がいらっしゃったぞ!」
「どうか毒の神のお力で、子供たちを助けてください!」

 村の大人たちが集まり、すがる思いで、何度も私に頭を下げる。
 状況は変わらず、子供たちの状態はよくないらしい。

「今、調べてみます!」

 倒れた子供たちは昼食中だったらしく、テーブルの上にはパンとスープ、果物などが並んでいる。
 吐き気、めまい、痺れなどが見られる――伝染性の病気であれば、私が駆けつける前に、もっと人数が増えていて見よさそうだけど、今のところ倒れたのは、食事をした子供たちだけらしい。
 これは食事が原因だとわかった。

「食べていたものはこれだけですか?」
「そうです!」

 急いで、テーブルの上にあったパンやスープを口にする。

「シルヴィエ様、こちらは、子供たちが口をつけた食べかけの食事です! おやめください!」
「口にしなければ、わかりませんから」

 止める村人たちを無視して、子供たちが食べたものを口にしていく。
 スープの中の具をひとつずつ口にし、どれが原因なのか探る。
 汁、肉、野菜――そして、キノコ。

 ――これです!

 それも、複数のキノコが使われており、その中のひとつだった。
 食べられるキノコに似ていたため、間違えたのだと思う。

「毒キノコが混じっています。原因はこれでしょう」

 水の廟がある周辺では、湿りけの多い森が広がっている。
< 191 / 263 >

この作品をシェア

pagetop