呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「あれは毒の神のお姿では……?」
「本当だ!」

 テーブルの上に、小さな銀色の蛇がいて、私を見つめている。
 なにをするのかと思ったら、皿の中にある毒キノコを集め、それをパクッと食べてしまった。
 
 ――食事ですか!?

 美味しかったのか、満足そうに左右に揺れている。
 
「あの……。もしかして、毒の神様でいらっしゃいますか?」

 銀の蛇は黙ったままで喋らず、口が利けないのはヴァルトルと同じのようで、私の問いかけに小さくうなずき、返事をした。

「いつも私を守ってくださり、感謝しております」

 私がお礼を口にすると、銀の蛇は姿を消した。
 村人たちが大喜びで語る。

「我が村に、毒の神が降臨したぞ!」
「毒の神は神々の中でも気難しく、気まぐれと言われております。人前に姿を現すのも珍しいのです」
「貴重な姿を目にしてしまった!」
「今日を毒の神様が、村に降臨した記念日にしよう!」

 ――姿を見ただけで、そんな大事に!?
 
 驚いたけれど、村人たちは大興奮で、お祭り状態。
 そんな中、年老いた老人と大人たちの中でも落ち着いた雰囲気の集団が、私の前に現れた。

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