呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
26 神様との契約
 神々の廟を巡る旅は続いた。
 水の廟での出来事は、廟に来ていた人々によって語られ、その話は遠くドルトルージェ王宮にも届いた。
 
国王陛下からの使者が、宿泊先で待っていて、お礼の言葉を代理で述べられ、王妃様からは代々の王妃が受け継いでいる銀のブローチをいただいた。
 その銀のブローチには大きなサファイアがあり、私のために考えて選んでくれたのだとわかる。

「いいものをもらったな」
「はい! 素敵な贈り物をいただきました」
 
 お礼の言葉、特別な贈り物――家族になれたと思ってもいいですよね。

 ナタリーは私の日焼けを防ぐため、頭から首元まで、ショールを巻き、そのブローチを使って、止めてくれた。 
 水の廟から出ても、私の話はすでに伝わっていて、行く先々では歓迎の催しが開かれ、どこへ行っても、ごちそうや踊り、楽器の演奏などで、盛大にもてなされ、楽しい日々が続く。
 そんな旅も終わりに近づいた。

「疲れただろう?」
「いいえ。とても楽しかったです」

 最後の廟は毒の神。
 緑が生い茂る沼地の中央に廟がある。
 水面には緑の浮草、枯れ木が顔をだし、沼地というより、浅い湖の中に廟がある風景で、とても爽やかな風が吹く。
 蛇の彫刻が廟を飾り、銀色の装飾が目を引いいた。

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