呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「私が押してと言っているの。お父様にお兄様の態度について、注意してもらおうかしら」
「あらあら。困ったこと。ロザリエは帝国を治める立場になるのだから、皇子といえど、従ってもらわないと」
――父上とロザリエの権力がなければ、なにもできない皇妃め。
俺の元には、皇妃に嫌がらせを受けた侍女や兵士などが集まり、皇宮から解放するには、理由をつけて解雇するしかない状況だ。
「そういえば、私が気に入っていた侍女がいないのだけど?」
「ロザリエが嫌だと言ったから、解雇したんだが、本当は気に入っていたのか?」
「役に立たない侍女だったから、いらないわ」
これが、シルヴィエであったら違っていただろう。
実際、世話をするのは、老いた侍女一人だけだったが、シルヴィエは文句ひとつ口にせず、侍女を労り、礼を言っていた。
「シルヴィエだったなら……」
風の音に紛れ、小さく呟いた。
「お兄様? 今、なにか?」
「いや、なにも言ってない」
「そう。ねえ、お兄様。お父様から、ドルトルージェ王国に旅行しても構わないっていう、お許しが出たの」
「旅行?」
「あらあら。困ったこと。ロザリエは帝国を治める立場になるのだから、皇子といえど、従ってもらわないと」
――父上とロザリエの権力がなければ、なにもできない皇妃め。
俺の元には、皇妃に嫌がらせを受けた侍女や兵士などが集まり、皇宮から解放するには、理由をつけて解雇するしかない状況だ。
「そういえば、私が気に入っていた侍女がいないのだけど?」
「ロザリエが嫌だと言ったから、解雇したんだが、本当は気に入っていたのか?」
「役に立たない侍女だったから、いらないわ」
これが、シルヴィエであったら違っていただろう。
実際、世話をするのは、老いた侍女一人だけだったが、シルヴィエは文句ひとつ口にせず、侍女を労り、礼を言っていた。
「シルヴィエだったなら……」
風の音に紛れ、小さく呟いた。
「お兄様? 今、なにか?」
「いや、なにも言ってない」
「そう。ねえ、お兄様。お父様から、ドルトルージェ王国に旅行しても構わないっていう、お許しが出たの」
「旅行?」