呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「シルヴィエ様。その茶色の瓶に入った薬は、なにか特別な薬ですか?」

 私が鍵付きの戸棚に大事にしまったのを見た侍女たちが、なんの薬だろうと興味津々に聞いてきた。 

「ええ。医療院の院長にお願いして、特別にいただいのです」

 これは、ロザリエのために用意した薬だった。
 貴重な薬で、なかなか手に入らない。
 私はロザリエの毒をなんとかできる薬はないか、アレシュ様に相談したのだった。
 その薬がこの茶色の瓶の中に入っている。

「受け取ってもらえたらいいのですけど……」

 結婚した私の様子をうかがうためという名目で、二人はやってくる。
 表向きの理由が、友好的な理由だったのもあり、つい私は、ロザリエがやってきた時のことを想像してしまう。

『あの時は素直になれなくてごめんなさい。お姉様! 本当はお姉様が大好きです』

 ――なんていう展開の可能性はないでしょうか?

 結婚して、私も国を離れたわけですから、もしかしたら、ロザリエは私に対する態度も変わっているかもしれません!
 そんな期待に満ちあふれていた。

「シルヴィエ様! ロザリエ様から手紙が届きましたよ」
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