呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 お兄様は本当のことを話してくれた。

「俺も不注意でした。淑女だろうと思っていた妹に、まさか剣を奪われるとは、思っていなかったので」
「まあ……。剣なんて、触ったこともございませんわ」
「ロザリエ様は活発な方ですのね」
 
 令嬢たちのロザリエを見る目が変わる。

「そうですわよね。村の子供たちを救ったシルヴィエ様が、毒の神の力を悪用し、誰かを傷つけるなんて、ありえませんわ」
「剣でお姉様を傷つけるなんて、ロザリエ様は恐ろしいことをなさいますのね」

 令嬢たちはロザリエから離れていく。

「ま、待って……。ち、違うの。これは……お、お姉様のせいっ!」

 揉め事になってはと思い、令嬢たちに目で合図し、ここから遠ざかってもらった。
 ロザリエが令嬢たちになにか傷でもつけようものなら、国と国の問題になってしまう。
 今まで、私だけに向けられていたロザリエの憎しみの目が、お兄様にも向けられた。

「どういうつもり? お父様に報告するわよ!」
「それで構わない」

 ロザリエの顔が青ざめ、私をにらむ。
 怒りの矛先をかわすように、お兄様は私とロザリエの間に入って立つ。

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