呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 岩の高所にいたのは、腕に鷹を止まらせたアレシュ様、シルヴィエお姉様、ラドヴァンお兄様の三人がいた。
 そして、その後ろには、赤毛の護衛騎士の一団がいるのみで、お父様が驚くほどのものではない。

「あんな少人数で、勝てると思っているかしら? 帝国の兵士たちなら、簡単に倒してしまうわ」

 大笑いする私と、青ざめた顔をしているお父様。
 その温度差は、まるで夏と冬くらいの違いがある。

「伝説と同じだ。神々の化身である獣を連れ歩き、その力は国一つを焼くと……」

 町一つではなく、国だなんて、冗談でしょと思っていた。
 お父様は本気にしているけど、そんなわけない。

「レグヴラーナ皇帝。ドルトルージェ王国と争うということが、、どういう意味なのか、歴史書に残っていなかったか?」

 高みから、私たちに告げたアレシュ様は、王子というより、王の風格を持っていた。
 焦ったお父様は、兵士たちに命令を下す。

「全員、矢を放て!」

 まさか、いきなり戦うことになると思わなかった兵士たちは、隊列を乱し、弓矢を構える。
 大量の矢が、蜂の集団のように襲いかかった。

 ――なに?

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