呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
4 私、呪われているんですよ?
「なぜ、死なずに生きている」

 私はお父様にそう言われて――
 
『自生したイモとハーブ、井戸があったので助かりました!』

 ――と答えそうになったのをこらえた。
 なぜなら、お父様の態度は、私が想像していた以上に、冷たいものだったから。

「ロザリエの具合はいかがでしょうか?」

 ロザリエは回復してきたのか、ほんの少しだけ、私に向けられた厳しい目が和らぐ。
 お父様はロザリエと同じ金髪に青い目をし、二人は一番よく似ている。
 銀髪に青い瞳の私、黒髪に青い目をしたお兄様。
 似ていない私たちより、自分に似たロザリエを可愛がり、時には、お兄様よりロザリエを優先させることさえあった。

「お父様。私の話を聞いていただけませんか?」

 両側には槍を持った兵士が立ち、私は罪人同然の姿。
 冷たい床に跪き、まったく動けなかった。
 それでも、顔を上げ、まっすぐお父様を見る。
 私に後ろ暗いところはない。
 あるとするなら、事実をねじ曲げようとしているお父様のほう。
 すでに、なにがあったか、事実を知っているはずなのだ。
 なぜなら、お父様の隣には、真実を知るお兄様が控えている。
 いざとなれば、お兄様が私を擁護してくれる。
 そう思っていた。

「ロザリエが向けた剣で、私が怪我をしたため、飛び散った血が原因となり、呪いを受けたのではないでしょうか?」

 いつまで経っても、お父様とお兄様は話さなかった。
 私から、語れという圧を感じ、私の口から、お父様に事実を伝えた。
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