呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「それで、なにか収穫はありましたか?」
「美少女がいた」
「やっぱり覗き見じゃないですかっ!」
「人聞きが悪い。情報収集していたところに、たまたま遭遇しただけだ」

 俺を護衛する騎士のカミル。
 その目は冷たかったが、パーティーの招待を受けたのは、敵国を偵察するためだ。
 表向きは友好、裏では情報収集。
 せっかく第二皇女の誕生パーティーに、招待されて、堂々と敵国へ入れるのだから、この機会を逃すわけがない。

「わかってますよ。ドルトルージェの王子にして、風の神の化身を従えし、尊き我が主君」

 俺と風の神の化身ヴァルトルに、カミルは敬意を払い一礼する。

「さっき空から見た銀髪に青い瞳をした美少女は、誰なんだろうな」
「銀髪の美少女ですか? ロザリエ第二皇女ではないですね。金髪に青い瞳らしいですから……って、しっかり見てるじゃないですかっ!」

 カミルは怒り、赤い髪をぴょんっと跳ねさせた。
 そこまで怒らなくてもいいと思うんだが、ここは敵国であることも関係しているのかもしれない。
 俺の周りにいる護衛たちもカミル同様、ピリピリしている。

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