呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
「でも、ごめんなさい。私、ドルトルージェ王国には嫁げませんの。皇帝陛下であるお父様のお気に入りでしょう? 期待させてしまったかしら?」

 ――期待とはなんの期待だ?

 そもそも、俺の結婚相手にしようなどと、少しも考えていない。
 俺もカミルも話の通じなさそうな相手を前に、思わず、無言になってしまった。

「あら? 鳥を連れていらっしゃるの? ドルトルージェ王国では、動物をパーティーの場に連れ歩くのが普通ですの? そんな野蛮な国の方と結婚なんて、お父様がお許しにならないわ」

 一方的に話し続ける第二皇女を眺めること数分。
 カミルが俺の顔を見る。
 俺もカミルに視線をやる。
 俺たちの感想としては――

『なんだ? この皇女……』

 ――である。
 しかも、やたら馴れ馴れしい。
 
「お話し中、失礼いたします。アレシュ様は純粋に、皇女殿下の誕生祝いのためだけに訪れました。アレシュ様に結婚などという意図は微塵もございません」

 カミルが誤解されないよう訂正する。
 気分を害したのか、ロザリエ皇女はムッとした顔をした。
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