呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
シルヴィエ皇女には謎が多い。
だが、今はその謎を解明している時間はなかった。
「シルヴィエ皇女。無礼を失礼しました」
「いいえ。私のほうこそ、不用意に近寄ってしまいました。お花をいただきありがとうございました」
彼女の美しさを考えたら、花など山ほどもらっているはずだ。
なんて謙虚なのだろう。
絡めた指をほどくと、シルヴィエ皇女は、ホッとした顔を見せた。
人と触れあうことになれておらず、そこらに咲く小さな花束ひとつに喜ぶ。
「いつか、あなたにたくさんの花を差し上げたい」
「ここから出られたら……。その時、お花をください」
白い花に視線を落とし、柔らかく微笑む。
純粋で美しく、心優しい。
閉じ込め、粗末な暮らしをしいられるような皇女ではない。
「必ず」
約束をした。
本気の約束だと気づいたのか、シルヴィエ皇女は顔を上げ、こちらを見たが、彼女の返事を聞く前に離れた。
夜空にヴァルトルの鳴き声が、ひとつ聞こえたからだ。
「戻らないと危険だな」
第一皇女の扱いは、まるで罪人だ。
なぜ、ここまで二人の扱いに差が出るのか、俺にはわからなかった。
だが、今はその謎を解明している時間はなかった。
「シルヴィエ皇女。無礼を失礼しました」
「いいえ。私のほうこそ、不用意に近寄ってしまいました。お花をいただきありがとうございました」
彼女の美しさを考えたら、花など山ほどもらっているはずだ。
なんて謙虚なのだろう。
絡めた指をほどくと、シルヴィエ皇女は、ホッとした顔を見せた。
人と触れあうことになれておらず、そこらに咲く小さな花束ひとつに喜ぶ。
「いつか、あなたにたくさんの花を差し上げたい」
「ここから出られたら……。その時、お花をください」
白い花に視線を落とし、柔らかく微笑む。
純粋で美しく、心優しい。
閉じ込め、粗末な暮らしをしいられるような皇女ではない。
「必ず」
約束をした。
本気の約束だと気づいたのか、シルヴィエ皇女は顔を上げ、こちらを見たが、彼女の返事を聞く前に離れた。
夜空にヴァルトルの鳴き声が、ひとつ聞こえたからだ。
「戻らないと危険だな」
第一皇女の扱いは、まるで罪人だ。
なぜ、ここまで二人の扱いに差が出るのか、俺にはわからなかった。