呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
9 幽閉生活
 ロザリエとお兄様がいなくなり、私は再び、畑仕事に戻った。
 掘り起こされた芋を並べて天日干しにする――と以前読んだ書物書いてあったため、大きく育った芋を回収していく。

「なんだか、申し訳ないですね。芋を掘っていただいて……」
「勘違いしないでください! これはロザリエ様の命令にしたがって、畑を荒らしただけですから!」

 それに兵士たちのおかげで、畑は整えられ、収穫も順調に終えることができた。

「せっかくですし、今日のおやつは収穫したお芋でおやつにします!」

 歓声と拍手が巻き起こる。

「収穫を手伝ってもらえて、とても助かりました」

「シルヴィエ様。違います。命令通り、畑を荒らしただけですよ」
「あっ! そうですね。命令でした。ロザリエに感謝しなくてはなりませんね」

 いそいそと掘ってもらった芋を並べた。
 芋も増えたけど、豆のほうも順調に育ち、豆のほうは乾燥させたら瓶に入れる予定だ。
 冬の大事な食料になる。

「シルヴィエ様。この下僕めに、お湯を沸かす栄誉を与えてくださいますでしょうか」
「自分は皿とティーセットをご用意させていただきます」

 兵士たちは私の前に恭しく跪き、両手で集めた木の枝を持ち上げる。

「ええ……。構いませんけど、お気遣いは……」
「ご用意させていただきたいのです! 我々のために、シルヴィエ様が直々に芋を焼いてくださる!」
「金にも等しい!」
「金ですか? 確かに焼きいもは金色になりますけど……」

 だんだん兵士たちが、おかしな方向に向かっている気がしてならない。
 一人でお茶を飲むのも申し訳なかったから、見張りの兵士たちにもお茶を用意したのがきっかけで、今では木の枝を率先して集め、お湯を沸かしてくれるようになった。
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