呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
たかが単騎。一人でやってきた俺に対し、異常なまでの警戒を見せた。
「ドルトルージェ王国第一王子アレシュ。シルヴィエ皇女の夫となる者だ」
名乗っても兵士たちの警戒が解けない。
それは馬車に乗っている侍女たちも同じだった。
こちらは敵国の王子だが、単身で赴いているというのに、この厳重な警戒の意味がよくわからなかった。
「シルヴィエ皇女に挨拶をしたいのだが?」
「申し訳ありません。アレシュ王子。シルヴィエ様は長旅でお疲れです。身だしなみを整えてから、改めてご挨拶させていただきますわ」
紺色の地味なドレスを着た侍女が降りてきて、代わりに答えた。
「そうか。残念だな」
馬車の窓は厚いカーテンで覆われ、隙間ひとつない。
「アレシュ様! やっと追い付いた!」
カミルが追い付いた頃には、すでに隊列は動き出し、王宮へ向かっていた。
「もしかして、シルヴィエ皇女に挨拶させてもらえなかったんですか?」
「ああ」
首を傾げ、カミルは隊列を見送る。
多くの兵士と侍女たちに囲まれたシルヴィエ皇女の身。
レグヴラーナ皇宮で見た鉄格子、周囲の警戒。
――彼女には、なにか秘密がある。
それがなんであるか、不明のまま、彼女を迎え入れたのだった。
「ドルトルージェ王国第一王子アレシュ。シルヴィエ皇女の夫となる者だ」
名乗っても兵士たちの警戒が解けない。
それは馬車に乗っている侍女たちも同じだった。
こちらは敵国の王子だが、単身で赴いているというのに、この厳重な警戒の意味がよくわからなかった。
「シルヴィエ皇女に挨拶をしたいのだが?」
「申し訳ありません。アレシュ王子。シルヴィエ様は長旅でお疲れです。身だしなみを整えてから、改めてご挨拶させていただきますわ」
紺色の地味なドレスを着た侍女が降りてきて、代わりに答えた。
「そうか。残念だな」
馬車の窓は厚いカーテンで覆われ、隙間ひとつない。
「アレシュ様! やっと追い付いた!」
カミルが追い付いた頃には、すでに隊列は動き出し、王宮へ向かっていた。
「もしかして、シルヴィエ皇女に挨拶させてもらえなかったんですか?」
「ああ」
首を傾げ、カミルは隊列を見送る。
多くの兵士と侍女たちに囲まれたシルヴィエ皇女の身。
レグヴラーナ皇宮で見た鉄格子、周囲の警戒。
――彼女には、なにか秘密がある。
それがなんであるか、不明のまま、彼女を迎え入れたのだった。