呪われた皇女の結婚~敵国に嫁がせていただきありがとうございます!~
 彼女たちは私の味方ではなく、皇帝陛下とお兄様の味方なのだ。
 
「ラドヴァン様は、第二王子のシュテファン様も可能であれば、始末するようおっしゃられていました」
「お兄様がそんな恐ろしいことを命じたのですか?」

 第二王子のシュテファン様はまだ十歳だという。
 出迎えてくれたシュテファン様は、とても可愛らしく、アレシュ様に似ていた。

「恐ろしい? 帝国のためですわ」
「計画の実行は本当に必要なのでしょうか? 帝国に対し、とても友好的な態度でいてくれてますよ。これは仲良くなるチャンス……」

 侍女たちから冷たい空気を感じた。

 ――帝国に忠実な侍女を選んだだけあって、敵国を受け入れられないようですね。 

 でも、敵国と言っても、一方的に帝国が攻め、毎回負けているというだけで、向こうから侵攻してきたわけではないのだ。
 歴史書を読んだ時、それに気づいた。
 帝国が戦争に勝ったことのない国で、邪魔だから敵国と呼んでいるだけにすぎない。
 邪魔な理由は、ドルトルージェ王国が壁になり、ここより南にレグヴラーナ帝国が侵攻できないからである。

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