30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです
☆☆☆

「でもさぁ、この魔法っていつまで使えるんだろう」
エレベーターの中で美加は自分の手を握ったり開いたりを繰り返した。

「さぁ? でもしばらくはそのままなんじゃない?」
麻子は初戦は他人事なのかさっきからお気楽そうな雰囲気で鼻歌を歌っている。

「こんな変な力持ったままじゃ困るよぉ。誰かにバレたらどうしよう」
「大丈夫だって! 今のところ急に発動したりはしてないんでしょう?」

「まぁ、そうだけど」
力が出てくるのは美加が強く念じたときだけだ。

つまり、強く念じることがなければ日頃力が発動されることはないということだ。
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