レンタル姫 ~国のために毎夜の夜伽を命じられた踊り子姫は敵国の皇帝に溺愛される~
「すまぬ、どこから話を切り出せばよいものやら。そのときはただ、幼くとも気高きそなたに尊敬の念を抱いておったのだが……」
一旦そこで言葉を区切ったルジェレクス皇帝が空になったグラスを取り上げて、ノツィーリアの背中に手を滑らせて腰を抱き寄せた。
触れ合う肌の熱さにノツィーリアがどきどきして固まっていると、顔を近づけてきた皇帝がノツィーリアの頭に口付けた。
赤い瞳が目を覗き込んできて、照れくさそうな笑みを浮かべる。
「白状しよう。余はかねてより、そなたに焦がれておったのだ。ユフィオルトからもたらされる話を聞くたびに、想いは燃え上がるばかりで……」
「ユフィオルト様が私の話を?」
「ああ。レメユニール王家の中で唯一王族としての品格を持ち、家族や従者から冷遇されても誰かに当たることもなく耐え忍ぶ姿は立派であったと」
「そうですか……」
自分を軽蔑していると思っていた相手が、そんな風に見てくれていたなんて――。驚きを覚えるとともに、そもそも妹の元婚約者の振る舞いがすべて演技だったことに、改めて驚かされる。
大国の間者という存在のすごさについてしみじみ考えていると、ルジェレクス皇帝がノツィーリアの髪に頬を擦り寄せてきた。
「余は既にそなたに心を奪われていたというのに、昨夜そなたを一目見たときに、そなたの息をのむほどの美しさに見惚れずにはいられなかった。きらめく銀色の髪、満月の輝きにも負けぬ黄金色の瞳……。妹のために頭を下げ、余を凶刃から庇おうとした凛々しい姿にも胸を打たれた。余はそなたに心酔しきりだ」
「ありがとうございます……」
耳を疑うような言葉を続けざまに聞かされて、ノツィーリアは思わず目を泳がせてしまった。
その反応に口元を微笑ませたルジェレクス皇帝が、笑みを消してさらに語り続ける。
一旦そこで言葉を区切ったルジェレクス皇帝が空になったグラスを取り上げて、ノツィーリアの背中に手を滑らせて腰を抱き寄せた。
触れ合う肌の熱さにノツィーリアがどきどきして固まっていると、顔を近づけてきた皇帝がノツィーリアの頭に口付けた。
赤い瞳が目を覗き込んできて、照れくさそうな笑みを浮かべる。
「白状しよう。余はかねてより、そなたに焦がれておったのだ。ユフィオルトからもたらされる話を聞くたびに、想いは燃え上がるばかりで……」
「ユフィオルト様が私の話を?」
「ああ。レメユニール王家の中で唯一王族としての品格を持ち、家族や従者から冷遇されても誰かに当たることもなく耐え忍ぶ姿は立派であったと」
「そうですか……」
自分を軽蔑していると思っていた相手が、そんな風に見てくれていたなんて――。驚きを覚えるとともに、そもそも妹の元婚約者の振る舞いがすべて演技だったことに、改めて驚かされる。
大国の間者という存在のすごさについてしみじみ考えていると、ルジェレクス皇帝がノツィーリアの髪に頬を擦り寄せてきた。
「余は既にそなたに心を奪われていたというのに、昨夜そなたを一目見たときに、そなたの息をのむほどの美しさに見惚れずにはいられなかった。きらめく銀色の髪、満月の輝きにも負けぬ黄金色の瞳……。妹のために頭を下げ、余を凶刃から庇おうとした凛々しい姿にも胸を打たれた。余はそなたに心酔しきりだ」
「ありがとうございます……」
耳を疑うような言葉を続けざまに聞かされて、ノツィーリアは思わず目を泳がせてしまった。
その反応に口元を微笑ませたルジェレクス皇帝が、笑みを消してさらに語り続ける。