名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】

(どう思われたいかなんて、考えたことなかったかも……)

 自分の男性遍歴を振り返った時、好かれているのか、嫌われているのか、好感度をあまり気にしたことがなかった。
 ましてや、嫌われたくないから自分の行動を変えるなんてもってのほかだ。
 思う通りに振る舞って嫌われてしまうなら、それはそれで仕方ないと思っていた。

(だから冷めてるって文句言われたんだなー)

 今や雛未は真逆の考えに染まりきってしまった。
 
 ――祐飛に好かれたい。身体だけではなく、心も好きになって欲しい。

 その時、はたと気がつく。

(ちょっと待って!私、もうやらかしてる!)

 雛未は祐飛に対する言動を振り返り、さあっと青褪めた。
 あの時、性交とキスの意味を取り違えた祐飛は、キスを禁じられていると勘違いしたままだ。
 本当にあれ以来キスをしなくなってしまったわけで。
 自分のことは顧みないくせに、祐飛の行動を制限するなんて最悪だ。

(嫌われていたらどうしよう……)
 
 よく考えたらキスを禁じるなんて、なかなかに面倒臭い女だ。今はよくても、そのうち……。
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