名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
「いただきます」
この日の夕食は暑い夏でもスルスル食べられるサラダうどんだ。
早く帰ってくるとわかっていたら、もっと凝ったメニューにしたのに。
あまりにも普通すぎるメニューで手抜きじゃないかと疑われそうだ。
(祐飛さんの好きな食べ物を純華さんに聞いておくんだった)
本人に直接聞いたら、料理上手な良い奥さんだと思われたい下心が見え見えになってしまう。
(祐飛さんは私のことをどう思っているんだろう?)
定期的に夜のお誘いがある以上、身体の相性は悪くないはず。
恥ずかしながら、雛未など毎度毎度何も考えられないくらい、ドロドロに溶かされている。
祐飛だって苦手な女を抱くほど、相手に困っていないはず。
(心と身体は別物とか?)
祐飛が御曹司なのは結婚した後に知ったことだが、厄介な事情を抱える雛未と結婚しなくとも、名ばかりの結婚に応じる相手は他にいくらでもいたことだろう。
数ある女性の中から選ばれたのなら、悪い感情は持っていないはず……と思いたい。
雛未は行儀悪く箸を咥えながら、向かい側に座る祐飛をチラ見した。