名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
転機が訪れたのはそれから、数日後の朝食の時だった。
「雛未」
名前を呼ばれた雛未は無言で顔を上げ、チラリと祐飛に目線を送った。
祐飛は淡々と必要な事だけを告げた。
「國治おじさんの退院の日が決まった。来週の月曜だ」
雛未は壁掛けカレンダーの日付を目で追った。
――退院まであと五日しかない。
退院の日が決まったということは、雛未が國治と接触できるチャンスはあとわずかしかない。
どうするつもりなのかと、祐飛の様子をうかがう。
祐飛は既に段取りを終えていた。
「明日、十一時だ。おじさんには既に面会の約束を取り付けてある」
「……わかりました」
雛未は頷くと、いよいよだと覚悟を決めた。
――明日、全てに決着がつく。