名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
「あの!さっきの人達は……!?」
「純華は若狭國治の娘だ。聖はその婿養子」
「あの人が……」
祐飛の話によると、純華は雛未よりひとつ年下の二十八歳。
もし雛未が若狭國治の娘だとしたら、純華とは腹違いの妹ということになる。
生まれ育った環境が違うせいか、純華が醸し出す雰囲気は雛未と大きく異なっていた。
純華が丹精込めて育てられた胡蝶蘭なら、雛未は野に咲く白詰草のようなもの。
腹違いの姉妹などど、どの口が言えようか。
「私と全然似てませんね」
あまりの違いに比べる気にもならない。雛未は努めて明るくそう言った。
「……いや、よく似てる」
祐飛は自嘲的な雛未の発言を即座に否定した。
(似てる?どこが?)
雛未はようやく運ばれてきたデザートのソルベをスプーンで掬いながら、祐飛の言葉の意味を考えていた。
ほんの数分、顔を合わせただけの雛未よりも、積み重ねた年月が長い祐飛にしかわからない共通点があるのか?
だから、雛未の言うことを信用してくれたのだろうか。
(なんかモヤっとする……)
指輪も買ってもらったし、お料理だって美味しかったしのに、どうしてか気分が晴れなかった。