名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
「あとはこういう『ハーバリウム』なんかも作ったりするよ。観葉植物代わりに飾ってもいいし、枯れないから贈り物にも向いてる」
「わあ……!」
ハーバリウムとは、ドライフラワーなどを容器にいれ、専用のオイルに浸して作られる観賞用インテリアのひとつだ。
純華が見ているのはベリが丘に来る前に、友人に出産祝いとして贈ったものだ。
「雛未さんの方が私よりもよっぽど器用です!」
「そんなことないよー。私よりも作るのが上手い人はたくさんいるしね」
手放しで褒められると、なんだか照れ臭い。
どちらも子どもの頃の押し花づくりから、発展した趣味だ。
純華はハーバリウムの写真を食い入るように眺めていた。
「すごく綺麗……」
「気に入ったなら、純華さんにも作ろうか?少し遅めの結婚祝いってことで」
聖とは一年前に結婚したばかりだと、祐飛から聞いている。
「いいんですか?私、まだ雛未さん達の結婚のお祝いも差し上げられていないのに……」
「全然!気にしないで!」
二人の結婚は本当に降って湧いたような突然の出来事だ。
若狭議員が未だに入院中ということもあり、純華もそこまで気を回している余裕はないだろう。