強気で完璧なお嬢様は執事の前でだけヘタレ



「……はい」


 労わるような言葉をかけられ、意図が読めないまま頷く。


「私としては、この縁談がまとまればいいと思っている」


 声が出せない。

 思考も一瞬、止まった。


「もちろん、瞳さんの気持ちが最優先だ。それは私も変わらない」

「……しっかり考えさせていただきます」

「そこでだ」


 叔父様は目を輝かせた。


「プレゼンをさせてもらいたい」

「は……?」


 思わず間抜けな声が漏れた。

 叔父様、今プレゼンをするとおっしゃった?

 実の息子の?


「まず、私に似て見目がいい」


 叔父様はわたくしの戸惑いなど気にせず始めてしまう。


「栗毛で涼やかな顔をしてるからね、クラスメイトからラブレターもひっきりなしにもらっているんだよ」

「……そうなんですのね」

「それからなんといっても文武両道だ。テストでも5位から落ちたことはないし、テニスでは個人の部で大会優勝してる」



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