強気で完璧なお嬢様は執事の前でだけヘタレ
みそら園には「卒業した子どもたちとのつながり」という財産がある。
それが、地域との交流につながっていた。
──施設の子どもたちが町内のお祭りを手伝ってくれた。
──庭の野菜を近所に分けてくれた。
──子どもたちが商店街の清掃をしてくれた。
一つひとつは小さな声だ。
けれど、みそら園は地域から必要とされているのだと知らしめるには十分だった。
「私は、みそら園を地域に開くことを提案いたします」
「……収益化するつもりか?」
私は口角を上げた。
みそら園の庭で育てた野菜や、子どもたちが作った小物を週末に販売する。
そこに卒業生たちの協力を仰ぐ。
パン屋を経営している卒業生にパンを提供してもらったり、美容師の方には青空美容室を開催してもらう。
商店街には販売場所を提供してもらえるよう交渉する。
こうすることで、みそら園だけで全部頑張らなくていい形にする。