強気で完璧なお嬢様は執事の前でだけヘタレ



「先生たち、頑張ってる。でも建物が古いし、食費もかかるし、修理したいところもいっぱいある」

「では、みそら園の良いところを教えてください」


 お金ばかりはその場で解決できるものではない。

 では、と考える方向を変えてみる。

 何らかのヒントになりはしないかと、ポジティブな質問をしてみた。


「子どもたちがいて、皆が笑顔だ」

「……基本的かつ、代え難いものですわね……」

「そうだな」


 やはりなくしてしまうには、あまりに良い家すぎる。


「そういや庭の畑は? そこで野菜育ててるから見てって」


 美緒の提案に藤太が頷いた。


「あれは俺たちの生命線だからな」

「だね」


 畑なんて写真か映像でしか見たことがない……。

 緊張しながら二人について行くと、広い庭の一部は立派なさつまいも畑になっていた。


「来月にはさつまいもが収穫できるんだ」


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