強気で完璧なお嬢様は執事の前でだけヘタレ



「他には小松菜とかラディッシュとか、これで家計はだいぶ助かってる」

「なるほど……」


 前に収支表を確認したことがある。

 食費、光熱費、施設の修繕費、職員の人件費、久保寺家からの支援金……。

 そして、この施設を卒業した大人たちからの寄付。

 頑張ってはいるけれど、ずいぶん前から赤字が続いてる。


「……赤字の原因が、わかったかもしれませんわ」

「瞳?」

「……何かつかめそうですの」


 畑や遊び回る子どもたち、建物を順に見ながら、わたくしはふと呟いた。


「外との交流……」

「え?」

「外の人との交流は、ここの卒業生が中心なのですか?」


 藤太と美緒が顔を見合わせて、美緒が不思議そうに頷いた。


「うん……ここを卒業した人たちが中心だけど、近所の人とか商店街の人とも仲良いよ?」

「ああ、今でもよく顔見せにきてくれるし、野菜のおすそ分けとか簡単なお手伝いとかもしてる」



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