~best friend~ふたりで図る距離(こい)の行方。
「ふふ。ユミが男の子だったらよかった」
「ふ,なに? プロポーズだった?」
「そうかもね」
どうでしょうと笑って見せる。
そんな私達のやり取りをみて,同じく着替えを終えたクラスの女の子達が話し掛けてきた。
「なになに? なんの話?」
「ほのんがね,ようやく恋に前向きになってるって話」
「えーなにそれ~!! ほのちゃんの恋ばなとかレア~!!」
「ほのんちゃんどんな人がタイプなのー? 彼方くんとかはだめなの??」
「彼方はともだち。他の人誰かいない??」
上がった女子の熱量と質問量に押される私の代わりに,ユミは一番困る質問へ返してくれる。
本当は彼方"が"いいなんて,口が割けても言えない。
本当に好きな人探さなきゃななんて,出来もしない前向きが顔を出す。
皆の過去や今の話を聞いてると,やっぱり楽しくて。
私はいろんな話を聞きながら,体育へ向かった。