~best friend~ふたりで図る距離(こい)の行方。




「ねーね,前言ってたやつ」

「? どれ?」



するんと体操着に着替え,髪の毛を整えながらユミが言う。



「好きな人,見つかりそう?」



ああ,あれか。

あれからまだ1週間も経ってないのに……



「好きな人って,そんな直ぐに見つかるもの? なの??」

「さあ,それは人それぞれだけど。お人好しで,他人に警戒心も薄くて。私,ほのんなら好きになったら一瞬だと思うのよ」



好きになったら一瞬。

すごい,ユミ当たってる。

好きだって,それが自分の中で正解になって。

そうしたら私,他の男子なんて見えなくなった。

やっぱりあの人が好きかもなんて,思ったことは一度もない。



「他人のいいとこ探すの,得意でしょ? 私ほのんのそういうとこが好きなのよ。恋してるとこ見てみたい」



唐突に,じんわりと広がった。

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