この結婚には愛しかない
伊織さんは出勤の1時間前に目覚める。

私はそれより早く起きて、出勤準備を終わらせておく。

「おはようございます!」

「おはよう。今朝もかわいいね」

「ありがとうございます。伊織さんは24時間無敵です」

「ははっ何それ」


伊織さんは朝目覚めて必ずハグをしてくれる。それから軽くシャワーをして、無造作な髪の毛も気だるげな表情もリセット。

髪型をセットして、ビシッとスーツに着替えて神田専務になる。ブラックコーヒーを飲みながら、時間をかけて経済新聞と英字の新聞をタブレットで読む。

私はその間に朝ごはんを用意する。美味しいよありがとうって完食してくれる。


エプロンを外し、たまごサンドを食べている最中の伊織さんの隣に正座した。

「昨日のマナー研修の件ですけど、もし講師役をご依頼いただけたら、ぜひ努めさせていただきたいです。でも、オンラインでもいいので改めて研修を受けさせてください」

「ありがとう。昨日も話したけど、人事部とも話し合って決めるから、莉央にお願いすることになったら改めて大森室長にも話を通して正式に依頼する」

「はい」

昨日の会議からずっと思っていたことを伝えられてよかった。会社のためにできることは全てしたい。

伊織さんのお力になりたい。
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