この結婚には愛しかない
居室に戻ると伊織さんがおられて、大森室長とお話をされていた。とても険しいお顔で。
伊織さんがこの部屋に来られることは滅多にない。と言うより、私が知る限り、専務就任後初めてだ。
「お疲れ様です」
お2人に挨拶をすると、伊織さんから指示が飛んだ。
「室長と2人、5分後にパソコン持って私の部屋にお願いします」
2人とは、目線から察するに私と長谷川くんで。
笑顔がない伊織さんも滅多になくて、室内に緊張が走る。伊織さんはすぐ部屋を出ていかれた。
「ここで話せないってことは間違いなく数字がらみで、専務の雰囲気から推測するに、相当良くない話っぽいですね」
長谷川くんが小さな声で耳打ちしてきた内容に、私も同意だ。
席に着く暇もなく、ノートパソコンからコード類を抜いて専務室へ向かう。途中、大森室長から聞かされた内容に耳を疑った。
我が社の半導体事業部の、ホールディングスに次ぐ受注量の取引先が、来期の発注をゼロにすると連絡があったそうだ。
伊織さんがこの部屋に来られることは滅多にない。と言うより、私が知る限り、専務就任後初めてだ。
「お疲れ様です」
お2人に挨拶をすると、伊織さんから指示が飛んだ。
「室長と2人、5分後にパソコン持って私の部屋にお願いします」
2人とは、目線から察するに私と長谷川くんで。
笑顔がない伊織さんも滅多になくて、室内に緊張が走る。伊織さんはすぐ部屋を出ていかれた。
「ここで話せないってことは間違いなく数字がらみで、専務の雰囲気から推測するに、相当良くない話っぽいですね」
長谷川くんが小さな声で耳打ちしてきた内容に、私も同意だ。
席に着く暇もなく、ノートパソコンからコード類を抜いて専務室へ向かう。途中、大森室長から聞かされた内容に耳を疑った。
我が社の半導体事業部の、ホールディングスに次ぐ受注量の取引先が、来期の発注をゼロにすると連絡があったそうだ。