この結婚には愛しかない
*
男性2人が車だからという理由でお酒を飲まなかったので、今日はお食事会だった。
また今夜も付き添いポジのままだったと、諦めかけた午後9時30分。
変化は突然訪れた。
店先で中村くんと莉央が何か小声で話していて、肩を寄せ合う2人の距離がやたら近い。
あの2人もしかして...まさかね。
隣にいる湊も2人を見ていて「中村!」と声を掛けた。良かった。離れろって言ってくれるんだ。
「俺佐和送って行くから、中村は莉央ちゃん頼むな」
「はい!」
「え?ダメダメ絶対ダメ!湊ちょっといい?」
湊の手首を引っ張り、2人の死角まで連れて行った。
「ダメだよ中村くんに送らせちゃ。莉央が危ない。もしかして中村くんに頼まれた?」
「佐和は俺と2人きりになりたくない?」
「それは...」
店の壁を背に立つ私を、20センチ程高い位置から見下ろす湊。
私が掴んでいたはずの手が、逆に私の手首を掴む。
「俺が佐和と2人になりたい。ただの付き添いで俺があいつに何度も付き合うと思ってた?」
「うそ...」
「あいつなら大丈夫。莉央ちゃんのことは早々にあきらめて、東京にいる元上司とのこと応援してるよ。今どき珍しい純愛に泣けるって」
ヤバい。ドキドキしかしない。湊に見つめられて固まっていると、グイと手を引かれ、ふわり、身体を抱かれた。
「それで?佐和は俺と2人きりになりたくない?」
「...なりたい」
男性2人が車だからという理由でお酒を飲まなかったので、今日はお食事会だった。
また今夜も付き添いポジのままだったと、諦めかけた午後9時30分。
変化は突然訪れた。
店先で中村くんと莉央が何か小声で話していて、肩を寄せ合う2人の距離がやたら近い。
あの2人もしかして...まさかね。
隣にいる湊も2人を見ていて「中村!」と声を掛けた。良かった。離れろって言ってくれるんだ。
「俺佐和送って行くから、中村は莉央ちゃん頼むな」
「はい!」
「え?ダメダメ絶対ダメ!湊ちょっといい?」
湊の手首を引っ張り、2人の死角まで連れて行った。
「ダメだよ中村くんに送らせちゃ。莉央が危ない。もしかして中村くんに頼まれた?」
「佐和は俺と2人きりになりたくない?」
「それは...」
店の壁を背に立つ私を、20センチ程高い位置から見下ろす湊。
私が掴んでいたはずの手が、逆に私の手首を掴む。
「俺が佐和と2人になりたい。ただの付き添いで俺があいつに何度も付き合うと思ってた?」
「うそ...」
「あいつなら大丈夫。莉央ちゃんのことは早々にあきらめて、東京にいる元上司とのこと応援してるよ。今どき珍しい純愛に泣けるって」
ヤバい。ドキドキしかしない。湊に見つめられて固まっていると、グイと手を引かれ、ふわり、身体を抱かれた。
「それで?佐和は俺と2人きりになりたくない?」
「...なりたい」