この結婚には愛しかない
駅前のロータリーに佐和の彼氏の車を見つけた。白の大きくてかっこいい車。

助手席から傘もささずに飛び出してきた佐和が、私たちめがけて走ってくる。


それを見たら私も自然と走り出していて、2人して大雨の中抱き合った。


「佐和!私神田さんにプロポーズしたの。でもミシェルさんから電話が掛かってきて、わたし肝心の好きって言ってなくて、神田さんペンディングって。でも」

「莉央落ち着いて。今無理に話そうとしなくていいから。ね?」


「佐和、莉央ちゃんも車乗って」と佐和の彼氏の(みなと)さんが、私たちに傘をさしてくれる。

「湊ありがとう。莉央乗って」

「でも私ずぶ濡れだから」

「俺もいいっすか?宮内さんの彼氏さん、2度目ましてですかね?」

「そうだね、長谷川くんも乗って」

「あざっす。小泉さん、ほら乗りますよ」


遅れてやってきた長谷川くんに背中を押され、湊さんの車に乗った。体はかなり雨に濡れて、足元なんかドロドロだ。座るのが申し訳ない。

佐和が私と一緒に後部座席に乗り込み、長谷川くんが助手席に座った。
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