半径3cm未満に(2)
先生は入ってくるや否や、バスタオルを私の体に被せ、私の横にしゃがみこんだ。
「ここわかる?」
シャワーを止めてからそう聞く先生の顔は見れずに頷いた。
「良かった…。焦った…。」
先生のこと、また振り回してしまった。
「ごめん、完全に油断してた…。
そうだよな…こうなるかもしれないなんて一切考えてなかった。
俺の責任だ…。
本当にごめん。」
そんなことないのに。
すぐに来てくれたのに。
「今動けそうにない?」
こうやって心配してくれてるのに。
なのに…。
「…はい…」