【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
と、その時。
そんな空気を遮るように、もうすぐ休み時間が終わることを知らせるチャイムが鳴った。
予鈴をこんなにも恨めしく感じたのは初めてだ。
本当はもっともっと藍くんと一緒にいたいけれど、藍くんを授業に遅れさせるわけにはいかない。
「もうそろそろ行かなきゃだね」
名残惜しくも教室を出ようとした時。
不意に後ろから手首を掴まれ、そしてぐいっと強い力で引き寄せられた。