【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
*
学校から帰り、わたしは藍くんの部屋の前に立っていた。
帰りはばらばらだったけど、藍くんはもう帰っているはずだ。
『帰ったら、続きするからな』
今日の休み時間、藍くんにささやかれた言葉が耳の奥でよみがえる。
続きって……なにするんだろう……。
キスだけでもうわたしはいっぱいいっぱいだというのに。
緊張をしながらもふーっと深呼吸をひとつしたわたしは、ノックをしてドアを開けた。
「お待た、」
「遅い」
いきなりぴしゃりと声が飛んできて、わたしの声が遮られた。
目の前には、腕を組み不機嫌そうにわたしを待つ藍くんの姿が。