【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

「あっ、でももちろん、丁重にお断りしたよ……?」


すると、藍くんが怒ったような顔でわたしの頬をつまんだ。


「由瑠は無防備すぎ」

「ふぇっ、ふほうひ……?」

「そう。無防備」


無防備ってどういうことだ……?

ちんぷんかんぷんで頭の上にはてなマークを飛ばしていると、藍くんがため息をつき、わたしを抱きしめてきた。


「気が気じゃねぇな、まじで」


ぎゅううっ……としがみつくように抱きしめてくる腕と、まるで愛しいものに触れるように大きな手で頭の後ろを撫でてくれるその優しい手つきに、藍くんの愛を感じずにはいられない。

もしかしてこれって……。


「藍くん、やきもち妬いてる……?」
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