【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
すると、わたしの肩に顔を埋めたまま藍くんが口を開いた。
「死ぬほどしてる。身体中に俺の印つけて他の男を近づけたくない」
と、顔を上げた藍くんがわたしの瞳を見つめてきて、視線が絡んだ。
「俺のことだけ見とけ」
「藍くん……」
ちょっと怒っているような藍くんに、きゅーっと心臓が絞めつけられて。
でもやっぱり、心を射抜かれるほどかっこよくて。
「俺以外の男の前で笑わないで。死ぬほどかわいいから」
「……ぅん」
わたしはもう藍くんのことしか見えてないのに。
大好きだなあと思う。
まるで初めて得た感情のように、何度だって新鮮な温もりで。
愛おしいという気持ちが、まあるいパンケーキのように膨らんでいく。