社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「あなたは専務なのに、どうしてこんなことをしているんですか?信じられない……」

 斉藤さんがかぶりを振りながら専務にかみついた。

「うるさい、斉藤。偉そうな口きいてんじゃない」

 長田さんが言った。

「ちょっと、静かにしろ。店の人が見ている。馬鹿め」

 ふたりは専務に睨まれて静かになった。三人にもカクテルが来た。

「関根はどこまで知ってる?」

 峰山さんが聞いた。

「どこまでも何も、あの人はとても優秀ですから、おかしいとすぐに気付いたんじゃないですか?」
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