社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「北村さん。僕は用事があるのでここで失礼するよ」

「え?私も……」

「君は若い者同士でもう少しやりたまえ。頼んだぞ、峰山」

 峰山さんは立ち上がってお辞儀した。私も立ち上がって逃げようとしたら腕を引っ張られた。

 すると、長田さんに腕をとられた斉藤さんが入り口で専務を睨んでいる。峰山さんは私を立たせると出口へきた。

「行こう」

 峰山さんが言うと、私達はそれぞれ二人に腕を取られて歩き出した。大きな声を出そうかと考えた瞬間、エレベーターに押し込まれ、スプレーを顔にかけられた。

 すると、急に眠くなってきた。私達はそのまま気を失ってしまった。
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