俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
「大丈夫?しばらく薬続けないとダメよ」

医務室のゆかりさんが私を覗き込んだ。

「すみません、またご迷惑かけてしまって」

「病院へ行ってね」

「すみません」

そこへ廉也が駆け込んできた。

「みゆ、大丈夫か」

私はびっくりして、何も言えなかった。

(ゆかりさんが廉也さんに連絡してくれたんだ)

「今本人にも伝えたんだけど、病院行ったほうがいいと思うよ」

「ああ、サンキューな」

この間も思ったが、この二人の関係ってどんな関係なんだろう?

「帰り一緒に帰るぞ」

(駄目、これ以上深入りしちゃ駄目だよ)

と自分に言い聞かせた。

「大丈夫です、友紀ちゃんと約束があるんで」

「そうか、じゃあ、友紀ちゃんと別れたら連絡くれ、迎えに行く、いいな」

「今日はアパートに帰ります、ゆっくり休みたいので、すみません」

私はそう言って頭を下げた。

「わかった、アパート戻ったら電話くれ」

「はい」

廉也は医務室を後にした。

私は廉也さんに嘘をついてしまった。
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