となりの色気がうっとうしい
「じゃあ、卵サンド頼むから、分けて一緒に食べよ。ドリンクどうする?」
天海くんが、ドリンクが載ったページを開くと、すぐさま目に入ってきた、アイスの乗った緑色の飲み物。
お母さんと奏と、よくファミレスに食事に行ってた頃のことを思い出す。
あの頃は、お母さんも今ほど仕事が忙しくなかったし。
今は、急な対応も多い、より責任のある看護師長という立場。
「俺、ブラックにするけど。月雨ちゃん、コーヒー飲め……」
はっ。
今は天海くんと喫茶店にいるんだということを思い出して、慌てて、ドリンクを選ぼうとメニューを再度見つめていると。
「クリームソーダね」
と言った天海くんが、先ほどカウンターにいた女性店員さんに声をかけ、スマートに注文した。
「……あの、なんで」
「ん?」
「クリームソーダって」
私は口に出していないのに。
どうしてわかったんだろう。
「ふっ。月雨ちゃん、結構わかりやすいよ?むっちゃクリームソーダガン見てたもん」
「っ……」
恥ずかしい。
なんだか、彼にはカッコ悪いところばかり見られている。