となりの色気がうっとうしい
4.みんなでピクニック

「え、1位、天海くんじゃないの!?」


「嘘……1位、フウキさん?」


テストが無事終わり、全教科の返却から数日。


廊下に張り出された、学年の成績上位30名の名前。


その表の前には、結果を確認しようと集まった生徒たちの人だかり。


私もその中に混ざって、自分の名前を探していたのだけれど――。


「……1位」


掲示された名前を、もう一度目で追う。
目をこすって何度、確認しても、一番上にあるのは――。


西木 月雨


という私の名前。


「すっごいね、月雨!おめでとう!」


「めちゃくちゃ頑張ってたもんね〜!」


日葵ちゃんも美夜ちゃんもそう言ってそばで喜んでくれる。


「……あ、ありがとう」


胸の奥が、じわじわと熱くなる。


嬉しい。
ずっと目標としていた場所。


嬉しい、はずなのに。

 
視線は、自然と2位の名前へ向かっていた。


双葉 天海。


胸の奥がざわつく。
私がずっと追い越したいと思っていた人。


「あのふたりよく一緒にいるもんね」


「マジか〜。え、付き合ってるってこと?」


「それはないんじゃない? 双葉くん、女の子と遊ぶけど、彼女は作らないって有名じゃん」


ざわざわと、雑音に混じって聞こえる周囲の声も、遠のいていく。


「日葵ちゃん、美夜ちゃん、ごめん!お昼、先に食べてて!」


「え、月雨!?」


私は、2人をおいて急いで教室へと向かう。


「か、神崎くんっ!」


教室の1番後ろの席で、友達と話している彼に声をかける。


「西木さん」


「あの、天海くんってどこにいるかな?!」

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