でこぼこ
て楽しい。
こいつにだけは普段の俺が出せる。
俺の捻くれた性格も学校では隠し通して合わせてくれる。申し訳ないと思いながら毎日接している。
「ねぇ、また喧嘩してたんでしょ。」
「あ?」
「昨日お母さんが暴れてるの見たって。」
「おー。」
「本当にバカ。学校では陣様なのに普段は高遠じゃなくてバカ遠だよ。」
「うるせぇ。」
「まあいいけど、ほどほどにね。」
そんな波瑠のいつもの説教を流し聞きしながら『バカ遠』と言われたことに内心腹が立ちながらも一緒に飯を食った。

昨日のあの人は今何をしているのだろうか。
波瑠と飯を食いながら考えた。
あの人が今のこの俺を見たら怒んのかな?
軽蔑されて罵られるのか、それだけは嫌だ。
誰に嫌われたって気にしないけど波瑠とあの人にだけは嫌われたくない。
「なあ、波瑠。」
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