スカイ・ネイル
「悪いけど、僕らも現状の全てを把握できているわけじゃない。それに、こちらも負傷者を抱えている。・・・・・・今は引き下がってもらえないだろうか」
フランの返答に小さく笑いを漏らす。
恨みと敵意に満ちた目は微かに震えていた。
「負傷者だ?こっちは失ってるんだぞ。その苦しみがお前らにわかるか?・・・・・・今回のはそこの"中"にいる奴がやったんだろう。・・・神は、この世から滅さなければならない」
スッと腰から鋭利な剣を取り出すとフランもまた自身の剣を持つ手に力が籠る。
「それ、どういう意味で言ってるの?」
「そのまんまだよ。俺は俺の手で神を殺したい。・・・・・・だが、バルデ様はどうやらそいつのもつ神器が気に入ったらしくてね。中から引きずり出して消し去ってやりたいところだが・・・、その神器に関してはこちらに譲渡してもらう」
彼らは神器の譲渡方法も知っているというのか?
だとしたら、その情報はいったいどこから・・・・・・。
「・・・それに、スカイ・ネイルを使うにはどのみち神器が必要になる。自分の中に神を宿すのは虫酸が走るが・・・・・・叶えるためには・・・・・・」
「・・・?」
ガレットが小さく呟いた言葉が気になり、瞬きをした瞬間だった。
「・・・・・・つ!!」
目の前から姿を消し、自分の周りを囲む空気の歪みから咄嗟にその場を離れると自らの髪が数本パラパラと宙を舞った。